SSブログ

 [不思議話]

今のマンションに住んで6年、
広くて、角部屋なので明るくて凄く気に入っている。

それがここ数か月、
上から凄い音が時々する。

しばらくは毎日のように
夜中の12時前後に
子供が走る足音のような音だったり、
何か物を作っているような
トントントントントンという音。

人が泊りに来た時にも
不思議がっていた。

そこで契約更新の時に
不動産屋さんに言ってみた。

すると上の部屋には年寄り夫婦と
40歳近い娘さんが
家の建て替えか何かのために
一時的に住んでいるのだそう。

とりあえず、一時的なことならばと
様子を見ることにした。

すると、その翌朝、
7時前にまたトントントントン…
そして夕方5時ころにもトントントントン

段々トントンが増えてきた。

心霊のテレビで、
二つのアパートの間の壁から音がしていたら、
それが霊の仕業だったという番組を思い出した。

このマンションは、
道路を挟んだ線路沿いで、
近くに送電所のようなものがある。

そういう場所は浮遊霊が集まりやすい
と聞いていたので、
自分なりに対処はしてきたし、
今では送電所との間にちょっとした住宅街(5件ほど?)
ができたので、必ずしも隣ではない。

さらに翌日、今度は真昼間に相当な音。
意識し始めると、ますますうるさく感じて
イライラしてきた。

それで不動産屋に電話して上の人に聞いてもらった。
すると、上の人達も同じことを言うのだそう。
入った時は静かなマンションだったのに、
最近うるさいと。

あの番組にそっくりだ。
何とも気味の悪い話になってきた。

電話の日の夜、音は酷くなった。
振動まで伝わってくる。

電話をしたから、その仕返し?
でも、顔も知らない人達が何のために・・・

その一時間後にまた音が。
頭は、やっぱり霊現象かという声でうるさくなった。

でもしょうがない。
錯覚と自分に言い聞かせて仕事を始めた。

すると夜10時過ぎに、
突然電話のライトが光った。
誰だろう?と電話に走った。

そこに浮かんでいた名前は職場の先輩。
でも音はならなかった。
彼女は常に留守電で対応する人なので、
とりあえず留守電に入れておいた。

「お電話いただいました?」

すぐに彼女から電話がかかってきた。

「まったく電話なんかしてませんよ。」

いよいよ不思議が増えてきた。

ただ、それをきっかけにお喋りを始めた。
当然、それはこの音の話。

すると彼女のマンションでも同じことがあったのだとか。
彼女はうるさいと言われた側。
ただ、彼女の場合、いつもうるさくしていると言われた時間には
職場にいるので、家にいることはない。

そこから、音は直後から来るとは限らず、
恐らくもっと上の階から伝わってくるのだろうが
突き止めることは困難、という結果になったのだそうだ。

そうすると、私の場合も、すぐ上の階ではなく
更に上のどこかなのだろう。
とりあえず、霊のせいではないらしい。

しかし、電話の件は?

かかってもいない電話が表示され、
それで折り返し電話をしたおかげで、
音のしくみが分かり、
不安な気持ちが消えた。

きっと、不安で心臓が変!など思い始めた私を
心配させないために、守護霊さまが先輩と話すよう
仕向けてくださったのだと、妙に納得してありがたくなった。

ノイズを立てる霊は恐いのに、
導いてくれる守護霊様という霊には
恐いどころか納得してしまう自分に
クスっと、矛盾の安心がこぼれた。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。